2011年10月15日

水辺感謝の日を前に

明日は水辺感謝の日。

その日にあわせて、最近強く思うことを書いてみようね。



前回開催した「安里川環境釣り大会」の開催にあたっては、安里川では釣り人が魅力を発信するのが一番よい方法で、そのためにも安全やマナーについて勉強する機会が必要だと考えた。そのため、公民館を利用し、パワーポイントで写真やイラストを混ぜながら「当たり前」のことについて、改めて最初から学ぶこととしたわけさ。

これはみんなに知ってもらいたいというのはもちろん、自分自身わからない部分があって、調べて再確認して、整理する意味でもあったわけさ。自分自身も勉強なのだ。

そこで上手く伝えられなかったんだけど、上手い釣り人、当たり前のことを実行できる釣り人になるためには、「周囲を良く見る」ということが共通していると思った。
これは安全対策でも、生態系を読んだ釣りをするためにも必要なことだと思う。

今の釣りは道具や釣り人サイドから入ることが多くて、メーカーもプロの釣り人やモニター、テスター、ブロガーを利用して釣り人を増やすことはいいけど、魚や生態系から入る釣り・・・つまりは「周囲を良く見た釣り」をしないと、いつか業界全体で自爆してしまうだろうと感じている。

なので、自分は道具の話はあまり見ないことにしているし、条件にマッチしたものであれば、どんな道具でも使えると思っている。

ハンドメイドやオールドタックルの人達が釣りまくってるでしょ?
彼らと色々話をすると、どこかで魚の修正とか、しっかり勉強しようとしているわけさ。
それに一歩進んだ人は、周囲に眼を向けようとしている。


そして「周囲を見る」ということなんだけど、釣りに関しても、必ずしも釣りのことだけではなく、政治経済でも生活でも、広い視野をもってみると、いろんなものが見えてくる。


その一つが本日書きたかったゴミ問題だわけさ。


10月の第3週、水辺感謝の日として釣り人が一斉に集まっての清掃活動が行われる。
釣り人でフィールドをきれいにして、釣り場ではゴミの持ち帰りをしっかりやろう、という姿勢は決して悪くはない。

でも、残念なことに釣り場にしか目を向けていないところが、とても気がかりだ。

こうした清掃活動の帰りに、「お疲れ様」と一服したタバコを踏みにじって、そのまま帰る人がいる。
とても残念なことに、釣り場では捨てなくても、釣り場から離れれば、当たり前のように道路側溝に吸殻を捨てる人がいる。

ここ数日、道を歩くたびに1人くらいはタバコをポイ捨てする光景を見かける。
道路側溝へ吸殻を隠すように捨てる人、当たり前のように川に吸殻を捨てる人が、本当に多い。



大雨の日の都市部の川を、安全なところから見てほしい。
道路側溝から流れたタバコの吸殻が、川から海へ伝う様子が見えると思う。


どんなに小さなゴミであっても、チリも積もれば山となる。
粗大ゴミと違い、小さなゴミは罪悪感も小さくなる。

ゴミがゴミを呼ぶ。

釣り場を見てごらん。
ゴミがたまるところには、いつもゴミが集まってくる。


こう書くと、まるで「タバコのポイ捨てにしか目を向けていないではないか?」と突っ込まれそうだけど、小さなタバコの吸殻が無くなれば、ゴミは相当減ると思うし、喫煙者のマナーがよくなれば、連鎖的に一気によくなると思う。

ルアーフィッシングを通じて出会って以来、いつも携帯灰皿を持つ友人は、今でも尊敬できる友人である。
携帯灰皿を持つことは、決して格好の悪いことではない。

持つことが恥ずかしいと思っている人がいるような印象を受けるが、悪ぶってどこにでも吸殻をポイ捨てするほうが、よほどかっこ悪い。
女性を意識しての行動なら、見直してほしい。女性もそんな男を見ていないそうだ。
子供達にも誰にでも尊敬される大人になりたいなら、なおさらのことである。


今日、雨の中模型用塗料を買いながらさいおんスクエアを歩いた。
タバコを吸っている人がいて(恐らく道での喫煙は禁止されていると思うのだが・・・)、捨てるかと思ったが、火を消したあと吸殻を握ったまま、どこかへ歩いていった。少しほっとした瞬間だった。
いつも清掃されているところには、タバコを捨てない。

一人ひとりが気づいて実行することで、だいぶ変わると思う。
そして、街から吸殻が消えるだけで、ゴミが集まることが減るはずよ。


業界では「釣り場ではゴミを捨てないようにしましょう」等のフレーズが使われている。
では、街中でゴミを捨てていいのか?
答えはNOなんだけど、現状を見ている限り、言葉は出ても行動が伴わない人があまりにも多いのではないかと感じる。


こうしたモラルの問題は、あえて言うことではないかもしれない。
しかし、至るところ、身近な人達が当たり前のように行うタバコのポイ捨てを見ると、個人のモラルに任せるだけではダメだと思う。
だから、当たり前のことをしっかり学べる機関が必要になのではと思い、こうした話を総合的にできる機関がないので、自分で資料を集めて、自分なりのやり方で講習会を開くことになった。



ある人から「釣り大会でポイントをつぶさないでくれ」という話をされた。
その気持ちはわからなくもない。
人が押しかけてくれば、魚がつれなくなる。

しかし、釣り場をつぶすのは魚に対するプレッシャーではなく、釣り人の安全管理やマナーだと思うわけさ。
殆どの釣り場は、禁止区域を除いても、釣りが公式に認められていない。
黙認されているのであって、事故やマナー問題があがれば、いつでも締め出しを食らう。

実際、釣り大会を開催するにあたり、那覇市役所の力を借りて各関係者の調整を行うときには、大変苦労した。
趣旨を説明し、一応理解を得られた形になっているけど、関係者の一部からは恐らく良くは思われていない。


釣り大会をしようがしまいが、友人が友人を呼ぶ。
そしていつかはゴミが増えることになる。
一つでも釣具のパッケージが落ちていれば、他の人が捨てたゴミも釣り人ということになる。
釣り人が釣り場以外のどこかでタバコの一本でも捨てようものなら、やっぱり釣り人はゴミを捨てるということになる。


もし釣り場をつぶしたくないのであれば、当たり前のことを改めて友人達に伝え、念を押してほしいと思う。
業界も今一度、問題の根深さを考えて、当たり前のことをしっかり伝えられる機関を作り、育ててほしい。



水辺感謝の日だから掃除をしようとか、釣り場でゴミを片付ければいいとか、そういう狭い視野を持つんじゃなくて、日ごろからしっかりして、「周囲を良く見て」、伝えてほしいと思う。



家や車、船の掃除をまともにしない自分が言うのもなんだけどさ。
自分も気をつけながら、できる事から心がけていきたい。

腕が痛い。
仕事を放り出してどうしても思うことを書いたので、上手く思っていることを書けてないし、文章もめちゃくちゃ・・・。
誤解されることもあるかもしれないけどカンベン。



同じカテゴリー(その他諸々)の記事
お気に入り
お気に入り(2020-11-08 06:52)

味千ラーメン
味千ラーメン(2017-07-21 16:25)

仲西ヘーイ
仲西ヘーイ(2017-06-13 11:30)


Posted by モソの中の人 at 16:12 │その他諸々
この記事へのコメント
自分が気を付ける様になると、他人のゴミのポイ捨ては特に目に付く様になります。

ルアーのパッケージなんかを釣り場で見掛ける事が時々あるけど、そういうのを見ると『あぁ、まだ未熟な(下手な)アングラーなんだな』って思うよ。
上手いアングラーはルアーやタックルを買ったら使う前に家で必ずシュミレーションしてから使うでしょ?
これも『良く観察する』事の一つだからね
Posted by ぼびぃ at 2011年10月15日 18:53
ぼびぃ殿>
自分自身も、風に飛ばしたりとか注意すべきところはあるのですけどね・・・
ルアーのパッケージもショックですが、結構身近な人が人達が側溝に吸殻を捨てるのを見ると、問題は根強いよな~と感じました。

パッケージ捨てる人は、「今日行こう!」って感じでいきあたりばったりな人が多いかもしれませんね。
Posted by sacom at 2011年10月16日 09:39
sacom 様

お久しぶりです。
ポイ捨てに関する意見には、賛同するところが多々あります。

空き缶やペットボトルのサイズになると、大きくて目立つのでなかなかポイ捨てしにくいはずですが、「吸い殻」となると小さくて目立たないので、簡単にポイ捨てする人がいます。
実際に街中でゴミ拾いをすると、吸い殻が圧倒的に多いです。

この「小さなポイ捨てゴミ」が減れば、大きなゴミは皆無となると思います。
私もsacomさん同様、この小さなゴミに着目しています。

また、「水辺感謝の日」のように「ナントカの日」というのが良く作られますね。
私はこれも斜めに構えて見ています。
「この日は掃除しましょう」という呼びかけの裏返しが、「残りの364日はゴミに目を向けなくて良い」という免罪符にしてはいけません。
5月30日は、語呂合わせで「ゴミゼロの日」になっています。
標語を募集していたので、私もエントリーしました。
 「 今日はゴミゼロ?
    今日もゴミゼロ! 」
これだとイベント日はなくても良いような標語になるので、不採用でしたけどね。

それはそうと、漫湖の湿地帯の生態系が脅かされています。
あそこは魚や貝の種類も豊富だと聞きますが、その近くで開発工事が計画されています。
ラムサール条約に登録された湿地帯の目の前での開発工事。
この工事計画はとても妥当なものとは思えないので、私は反対です。

ちょうどいいタイミングで、明日はラムサール条約40周年記念のシンポジウムが開催されます。(下記は那覇市のURL)
http://www.city.naha.okinawa.jp/kakuka/kakyouhozen/osirase/ramsar.html

一応、私のブログでも概要を書いてあります。
まだ世間に知られていないこの開発工事を明るみに出して、計画の変更や中止にもって行きたいところです。

長々と失礼しました。
Posted by 瀬長修瀬長修 at 2011年10月16日 15:10
瀬長殿>
日を設定してもいいんですけど、きちんと教える日(年齢に限らず)にしてくれれば、いい方向に向かうと思いますよ。

シンポジウムの件は知ってたので、昨日途中から行ってきました。
方向性を定めることの重要性を考えさせられました。
Posted by sacom at 2011年10月18日 13:19